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観劇・旅行・日々のこと


by nao201009
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いい公演だった

レミゼ 5.15 ソワレ(現キャスト)

新妻さんのファンテが観たくて確保していたチケット。
新妻ファンテ…よいっ!!聖子さん、あなたもやってくれました~!
歌うまっ!あんな余力たっぷりの「夢破れて」は初めて。
それも決して歌唱力を誇示するような歌い方ではなくて、ちゃんとファンテーヌの歌声で…感無量。
演技もおもしろかった~!(え?)
「みんなと同じはイヤ」という思惑が見え隠れ(笑)
想像どおり「気丈なファンテーヌ」ですね。
髪を売る時も「10フラン、よっしゃ!」みたいな。ご臨終場面も生きる気満々のまま逝ってしまった、みたいな(笑)
エピローグでも自信たっぷりのどや顔で。ぜーんぶ褒めてます!大好きです、聖子ファンテ。

エポニーヌは真打ち笹本さん。
前回に輪をかけた行儀の悪さ。もうやりたい放題(笑)玲奈ちゃんだから許されるのでしょう。
反面ここぞという場面の切なさにも磨きがかかって。また一段と上手くなったなぁ、としみじみ…。
「on my own」のメリハリとか「one day more」で行進しながらのソロパートの声量にも、さすがの貫録を感じます。

そして3週間ぶりに観た上原アンジョルラス。
歌う時だけでなく普通の立ち振る舞いでも、動きのひとつひとつに重みがあって…革命のリーダーたる重要人物オーラが倍増。
でも、いわゆるカリスマではなくて質実剛健なリーダーという感じ。温かみもある。
矛盾を承知で言うならば、日本男児ならではのアンジョルラス。

バリケードでは、前回と全然違う演技になっていてびっくり。
「ともに飲もう」でグランテールと絡んだ後、バリケードを登る後ろ姿は前回観た時よりも気丈な背中。
でも途中でマリウスが「死んでもいいさ…」とうじうじ言い出すのを聞いたとたん、力尽きたように膝をつき肩を落してしまった。張り詰めていたものがプツッ、と切れてしまった瞬間のように。
そのまま「Bring him home」に入るのだけれど…。
SP公演の時にも思ったのだけど、今回このバリケード場面って「死を潔し」とするニュアンスを出さないように配慮されている気がする。

市民は来ないのか…信じていた理想の一片が崩れかけていく。
理想は叶わない、それでも死ぬのか。死んでいいのか。アンジョルラスも苦悩するんですよね。

「市民はこない…それでも僕らは恐れる市民を見捨てない…」絶望が滲む歌声。
「命を大切に、子供ある者と女たちは去りなさい…」やっとの思いで振り絞るような悲痛な歌声。
だからこそ最後の絶唱「死のう!…」では、覚悟を決めた散り際の一瞬、強烈な命の輝きが放たれる。

その一連の感情の揺れ動きが、上原さんのアンジョだとめちゃくちゃリアルで切ない。
この先、彼のアンジョルラスが何年観れるかわからないけど、たとえ来年すぐ再演されたとしても、今こうして観ているアンジョルラスは二度と観れない今だけのもの。
もちろん演出が変わるという事もあるけど(しかもアンジョファン憤慨必至の)
それよりも初舞台をまっさらな状態で務める演じ手自身の魅力によるところが大きいと思うので。
バリケードで何度となく見せる、緊張と不安を必死で噛み殺している横顔。 
重圧と戦いながらこの名作名場面の重責を担う…その等身大の姿がアンジョルラスの使命感としてリアルに伝わるのかも。

なんといっても他の若手とは明らかに一線を画すスケールの大きさ。
次回以降は、グッとカリスマが出てしまいそうな気がする。(それはそれで観たいけど)

…♪…♪…♪…

今井バルジャンをレギュラーキャストで観たい。アンジョは上原さんで。
この希望が叶うなら、早起き頑張れる。
そしてその唯一の週末公演日は…TOEIC受験日だった(泣)

まあ、単なるレベルチェックだから流しても構わないんだけど、1階補助席で約15000円(受験料込)かぁ…う~ん…。
by nao201009 | 2011-05-15 23:42 | 観劇記録(国内)